山
位山(1529m)は、古くからこの地方の霊峰(れいほう)[神 が宿った山]として知られています。
「この山のアララギの木は、質のよい木で、古い時代から都に笏 (しゃく)[天皇・貴族などが正装した時手に持つ細長い板]とし て納(おさ)め、その木を一位といい、その木を産する山を位山と 言うようになった」と伝えられています。
集落のある北の方から見ると、位山はおだやかな美しい山で、す でに室町時代の僧、堯恵法師(ぎょうえほうし)が飛騨を旅して名 所の一つとして次のように歌をよんでいます。
梢(こずえ)ふくあらしもたかきくらい山
檜原(ひばら)[檜(ひのき)の茂った所]がもとにかかる白雲
川上岳(かおれだけ)(1626)は,位山から南西の方向へ直線距 離で5km離れて位置するこのあたり一帯で一番高い山です。宮川は この山の北側より流れ出します。