刈安峠の松
苅安峠は、日本海に流れる神通川水系・宮川と太平洋に流 れる木曽川水系・飛騨川との分水嶺がある峠です。下呂市萩 原町の山之口から高山への要所の峠で、峠の辻にはお地蔵様 や、「匠の道」の案内板や、分水嶺碑(ぶんすいれいひ)が建 てられています。
苅安峠の松は、「苅安赤松」と呼ばれます。この赤松は、 すらりとした木の形で、横に出る枝が少ないのが特徴です。 これは建材としてとても価値が高いものです。
かつてこの苅安の松は優秀な土木建築材として利用され、 ヌクイ谷から森林鉄道で飛騨一之宮駅の、売られる木を貯めてお く場所まで運ばれ、全国に出荷されました。現在は宮川防災 ダム付近の国有林内に遊歩道が整えられ、天然林として保存 されています。